「ゴミを減らし、掃除も減らし、師走の負担を少なく」

皆さんこんにちは。気温が下がり、随分寒くなってきましたね。そして、明日から12月、師走に入りますね。

師走は、一年間の節目をしっかりと締めくくり、新年を気持ち良く迎えてよいスタートを切りたいという想いから、一年間の終いと新年の準備で忙しくなりますね。そして、その一つが大掃除だと思います。今日は、掃除に関してお話ししたいと思います。

イカリファームでは、仕事終いの最後の日のギリギリまでいつも通りに仕事をしていて、年一回の大掃除は大々的には行いません。

毎日、毎月定期的に、決められた基準で小掃除・点検を行っているので、年一回の大掃除は必要無いのです。事務所の中は、毎日、持ち回りの日直が決められた掃除を実施していますし、広い農場内の各建物や各エリアごとに担当者が設置されていて、担当者が定期的に点検・清掃を行っているからです。百の仕事を行う百姓であるのにもかかわらず、綺麗な農場が保たれていることは本当に気持ちが良く、安全で仕事がし易く嬉しい事です。

農機等も作業のシーズンごとに、点検・メンテナンスの時期が決まっていて、その時に掃除も含めて行っているので、いつでも、次のシーズンには問題なく使用できる状態となっています。

仕事終いの日に、建物内を軽く掃除したり、大きな農機や車両を軽く洗車したりはしますが、気持ちの節目として行っているだけで、本当に必要に迫られての大掃除はあまり発生しません。

例えば、家庭においても、定期的に床の掃除機やほうき掃きと水拭き、トイレや玄関の掃除を行って、換気扇や窓、網戸も拭き掃除やメンテナンスを定期的にしていれば、そんなに大掃除は必要ないのではないでしょうか。

最近は、ロボット掃除機が安価なものから高価なものまで豊富で、普及してきていますので、ますます小掃除は楽になってきているように思います。私は、網戸と窓の掃除は定期的に出来ていないので必要にはなりそうですが、家中の窓と網戸を拭いたとしても、数時間で終わるのではないかと思います。

しかし、この定期的な掃除は、行ってみると難しいことでも手間の掛かることでもないのですが、難しいと感じられる方も多いのではないでしょうか。

普段小掃除を定期的に行い綺麗な状態を保つ前提のコツとして、物とゴミが少なく、不要な物やゴミを放置したり溜めたりせずに定期的に出しているという二点が、掃除し易くする為に必要なのですが、こちらが難しいからかと考えます。物が多く、掃除しにくい環境だとそもそも掃除出来ない箇所が多く、気持ちも億劫になってしまいますよね。

では、どうしたら、物やゴミが少なく、不要なものやゴミを定期的に出せるのでしょうか。まずは、以前のコラムでもお話ししましたが、物でも情報でも基本的に全ては要らないというスタンスで、どうしても要る物だけ厳選して意識して持つということです。

逆に、不要な物やゴミ、悩むものについては、基本的には全部不要と考えて、どうしても持っておかなければならない理由があるもの以外は全て捨てるという考え方をするということです。

余分なものを持たないということは、世の中が余分なものを作らなくて済む、余分なものを処分しなくて済むという理由で、自然環境の負荷を減らす為にも、人間の労働負荷を減らす意味でも良い影響がありますし、所有する本人が悩む気力や掃除の手間、場所代等、所有するに当たって掛かる余分なコストの削減にもなります。また、入り口の段階で余分なものを持たないということは、掃除が減るということですので、前述の通り、掃除のし易さに直結します。

また、どうしても出てしまうゴミを減らす具体的な方法についてですが、徹底的に分別をするということが必須です。何でもかんでも燃えるゴミにまとめてしまうのでは無く、ビン・缶、ペットボトル、紙ごみ、生ごみを分別するだけでも大きなゴミの削減になります。

特に、紙ごみはかさばるので、家庭でも分けてみると驚くはずです。これが、燃えるゴミとしてではなく、紙ごみとして回収されれば、燃えるゴミが減りますし、リサイクルされる自治体もあります。イカリファームでは、事業ゴミとして紙ごみを回収し、専門業者に出しているので、廃棄費用も抑えられますし、資源の再利用をしてもらえるのでとても嬉しい事です。

また、家庭の生ごみについては、以前まで袋に入れて燃えるゴミにまとめていましたが、庭に、簡易コンポストとして囲いと蓋だけ設けて土に還すようにしたところ、燃えるごみの1/3以上が減り、想像以上の効果でした。お庭が無い場合は難しいですが、お庭がある場合は、畑や海、大地から来た植物・動物からなる食物のゴミを、是非、また土に還していただければムダな環境負荷を減らすことができるのではないかと考えます。

皆さんも、一年間の締めくくりの12月に、ゴミを減らし、掃除を減らす工夫を一考してみてはいかがでしょうか。