2021年2月

1

「朝と砂式トケイ」

こんにちは!皆さんは、この1年の時勢により、益々お忙しくなられましたでしょうか。それとも、ご自身を見つめて整える時間や、家族と過ごす時間が増えましたでしょうか。

私は、私生活上も仕事上も影響はあったものの、生活スタイルや仕事のスタイルを大きく変える必要に迫られることはありませんでした。しかし、小さな子どもと生活し、仕事もしているという生活においては、どうしても忙しく日々は過ぎて行き、少しイレギュラーや負荷が増えると、すぐに流され振り回されるように、想いとは違う一日を、結果として過ごしてしまうことも度々あります。

そこで、今日を良い一日にする為に、子どもが起きる前の一人の朝の時間をいつもとても大切にしています。 その貴重な朝の時間に、最近とても気に入っているアイテムが「砂式トケイ」です。

要は、砂時計の事なのですが、購入させていただいたガラス製造の老舗が商品名に使っていたこの、「砂式トケイ」というレトロな言い方も、その魅力を引き立てていて心を惹かれています。

心理学的にも生物学的にも行動学的にも、各人のご経験からも、「朝の気分が一日を左右する。」「朝の過ごし方を制する者は、一日を制する」ということは明白な事実で、朝を上手に過ごしている人には、「明るく楽しく元気に生きている人」「上手く行っている人」が多いということも異論がある人は少ないと思います。

私自身も、これまで様々な書籍や色々な方のお話から「朝」の重要性、効果的な「過ごし方」は伺ってきましたが、最近、アメリカのハル・エルロッド氏の著「THE MIRACLE MORNING」という書籍を読み、朝をより意識し、大切にしています。

常に考え、感じることで頭にたまったゴミを無くし、頭の容量を空っぽにしたり、その日の一日や人生を創る為に、「瞑想」や「アファメーション」(自己暗示)、「イメージング」(その日一日の想像・体験)をすることは、とても大切です。

そんな「瞑想」や、「アファメーション」等なのですが、半分眠ったような状態で、自分自身の潜在意識と繋がった状態で行う事が望ましい為、私は起き抜けの意識をそのままに、必ず一人で静かに行っています。

その時に、どうしても、時計やストップウォッチを気にしたり、ましてやスマホの画面の光を浴びたりすることは避けたいのですが、「砂式トケイ」を取り入れると、朝の活動ととても相性が良く、しっくりとくる相棒となっています。

砂式トケイの砂の落ちる様子をただぼーっと眺めていると、暖炉や囲炉裏の火を見つめたりするのと同じような、癒しと、ある意味の集中をもたらしてくれるので、「考えない」、「無」といった瞑想が苦手な方にも、ただ眺めているだけで気軽に一種の瞑想をすることができますし、何より心が落ち着き心的パワーが上昇し満たされて行くのを感じることができます。

砂式トケイの上部の砂が「未来」、くびれを通る砂が「現在」、下部に落ちて溜まった砂が「過去」となる訳ですが、眺めていると、「現在」は一瞬で「過去」となり、「未来」は常に「過去」になり続けいていることも感じられます。

人により、「未来」重視、「現在」重視、「過去」重視と考え方はまちまちですが、良くあるのは、目標意識の高い方の「未来志向」や禅の「今この瞬間への集中」です。逆に「過去」を重視する考え方に対しては、「過去への執着」のようなネガティブなイメージを持つ方が多いかもしれません。

私は今まで、「未来」には夢や意思を持ちつつ、「現在」を感じ、集中・熱中するということを大切にして来ましたが、最近「私たちにとって最も確かな時間は、過ぎ去った過去の中にしかない」という考え方を知りました。

確かに、過去の時間、例えば私たちの年齢や、過ぎた時間は、測ることができる確かなものですが、現在の時間は一瞬ですし、未来の時間は不確定で確かなものではありません。 過去という確かな事実を振り返り、現在の自分を把握する事で、確かな未来を想定できるという考え方があるのです。

確かに、私たちは過去の自分、つまり、「今日何をしている時が楽しかったか。」「何が得意だったか。」「これまでどんなことをしてきたか」という過去を見つめて再認識することで、それを根拠に「だから次はこれがしてみたい。」「こんなことが出来そうだ。」と未来を見ることができるのかもしれませんね。

そして、未来や現在だけを大切にしていると、年を重ねることは「未来」が減っていく恐怖となるかもしれませんし、楽しいこと、つまり「現在」が過ぎてしまうことを苦痛に感じるかも知れませんが、

「過去」を大切にする考え方を持つと、年を重ねることは、宝箱にステキな「過去」という宝物が増えて行く事かもしれませんし、楽しい「現在」が過ぎることも、心がどんどん豊かになることなのかもしれません。

そして、自分の宝箱にステキな「過去」という宝物を溜めることを意識することは、「未来」「現在」を大切にすることにもつながる事かもしれません。

先日、娘の質問から、家族で「にわとりは、卵が先か」をじっくり考え、ますます分からなくなるということを経験しましたが、「過去」「現在」「未来」についても、どこを重視するか、どの順番で考えるか、入り口や考え方は自由ですが、どのように考えても、どれも大切でどれもかけがえのないものなのだということを、個人的には感じました。

そして、あまり見かけなくなった砂式トケイですが、すごく楽しい世界を感じられるので、皆様にも、砂式トケイに出会ったら、是非ひっくり返して、落ちてゆく砂、未来の砂、過去の砂を、ぼーっと見つめて欲しいなと感じています。